主治医に渡す生活状況メモは、よかれと思って書いた一言が、意図と違う受け取られ方をすることもあります。
ここでは、書かない方がよい内容と誤解されやすい表現を整理します。
1. 要介護度の希望を書く
書いてはいけない例
- 「要介護2以上でないと困ります」
- 「デイサービスを使いたいので重めにお願いします」
なぜNG?
- 医師は判定を操作する立場ではない
- 意見書の客観性が下がる
- 書類全体が慎重に扱われる可能性がある
👉 状態を書く → 判断は制度に任せるが基本です。
2. 感情だけの表現
誤解されやすい例
- 「とにかく大変です」
- 「限界です」
- 「毎日困っています」
なぜ伝わりにくい?
- 具体的な状態が分からない
- 医療的判断につながらない
言い換え例
- 「夜間に3回以上起きてしまう」
- 「入浴に30分以上かかる」
- 「1週間に2回転倒している」
👉 回数・頻度・行動に置き換えます。
3. 介護者の不満・怒り
書かない方がよい例
- 「本人が言うことを聞かない」
- 「わがままで困っています」
- 「家族が振り回されています」
なぜNG?
- 本人評価として受け取られる
- 状態ではなく「性格」の話になる
言い換え例
- 「声かけしても動き出すまで時間がかかる」
- 「介助を拒否することがある」
4. 推測・決めつけ
誤解されやすい例
- 「認知症が進んでいると思います」
- 「もう一人暮らしは無理です」
なぜ注意?
- 医学的判断は医師の領域
- 根拠が分かりにくい
言い換え例
- 「同じ質問を何度も繰り返す」
- 「火の消し忘れが増えた」
👉 “診断名”ではなく“行動”を書く。
5. 一時的な体調不良だけを書く
注意が必要な例
- 「昨日は特に具合が悪くて…」
- 「今日は調子が悪い日です」
なぜ注意?
- 「一過性」と判断される可能性
- 普段の状態が伝わらない
書き方の工夫
- 「ここ数か月、続いています」
- 「良い日もあるが、悪い日が増えています」
6. 「できている前提」で書いてしまう表現
誤解されやすい例
- 「一応、一人でできます」
- 「見守りがあれば大丈夫です」
なぜ要注意?
- 「自立」と判断されやすい
- 介助の必要性が伝わらない
言い換え例
- 「時間がかかり、転倒の不安がある」
- 「常に声かけが必要」
7. 医師へのお願い・謝罪が中心になる文章
書かなくてよい例
- 「お忙しいところ恐縮ですが…」
- 「ご迷惑をおかけしますが…」
理由
- 情報量が減る
- 本来伝えたい内容が埋もれる
👉 丁寧さより、情報の明確さが大切です。
まとめ|「書かない勇気」も大切
- 判断や希望は書かない
- 感情ではなく事実を書く
- 診断名ではなく行動を書く
- 一時的ではなく「普段」を書く
主治医に渡すメモは、**意見書を左右する“補助線”**のようなもの。
引きすぎず、でも必要なところは、はっきりと。

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